J1再開前にドタバタ ここがヘンだよJの感染対策

2020年06月17日 16時40分

浦和サポーターの横断幕は掲出できる?

 Jリーグが再始動を前にドタバタ劇で揺れている。新型コロナウイルスの影響で2月末から中断していたJリーグは27日にJ2とJ3、7月4日にJ1の公式戦を再開させるが、感染防止のために作成されたガイドラインを巡ってJ屈指の人気クラブである浦和がJリーグと“対立”。さらに他のクラブからも厳格な規定に困惑の声が上がっており、リスタートを前に難題が山積みだ。

 浦和が問題視しているのは、12日に発表されたJリーグの新型コロナウイルス感染症対応ガイドラインで定められた「無観客試合では全クラブ統一でファン・サポーターの横断幕掲出を禁止する」というルールだ。
 浦和は公式サイトで「反対」を表明し、Jリーグの原博実副理事長(61)宛てに意見書を提出。リーグ側は感染防止を理由に挙げるが、浦和は掲出がOKなパートナー企業のバナー広告と横断幕の感染リスクは変わらないと主張。掲出作業の際にもサポーターから直接受け取らず、ウイルスが死滅するとされる48時間以上空けるといった対策を提案し「統一ルールではなく、各クラブ判断とするべき。横断幕の掲出を許可するべきだとこの先も訴え続けていく」と強硬な姿勢を打ち出した。

 これに対し、Jリーグの村井満チェアマン(60)は「掲出作業を複数人で行うと密接ができ、多くの方が触れたフラッグを消毒するのも大変な作業。クラブスタッフとの受け渡しでもリスクが伴う」と改めて感染リスクを説明。「最終的にはみなさんの意思決定で私が承認した」と強調し、互いに譲らない構えだ。

 一方で他クラブからもガイドラインへの“不満”が出ている。選手はグラウンド上で、ツバ吐きやうがいが禁止となるが、長時間を走り続けるため口中が乾燥して唾液の分泌が抑制されて粘度も増し、口内の不快感が増す。そうなれば集中力の低下を招くため、ツバ吐きやうがいが必要と主張する医師もいる。試合前の円陣も選手にとっては大事なルーティンだが、できなくなる。

 さらにクラブ独自の対策として、鼻かみや起き上がる際に手のひらを使った手助けの自粛などを推奨するケースも。あまりに選手に対する規制が多いため、Jクラブ幹部からは「(リーグ側が)慎重になるのもわかるが、ルールが多すぎてがんじがらめになってしまう。選手も戸惑っている」とプレーに悪影響が出ることを懸念している。

 未曽有の事態だけに様々な考え方があって当然なのだが、再開までにどこまで足並みを揃えられるか。