J1浦和が、熱烈サポーターの“男気”に救われるかもしれない。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で各クラブも減収が見込まれるなか、10日にオンライン会見を行った立花洋一社長(60)は「収入面では、昨年(2019年度)の82億円から20億円の収入減を想定している。(20年度は)10億円前後の赤字になる可能性がある」と厳しい見通しを語った。

 やはりチケット収入減の痛手は大きい。7月4日のJ1再開時は無観客、同10日以降は5000人、8月1日以降は収容人数の50%と段階的に増やしていくが、通常開催より激減するのは明らか。他クラブ同様、シーズンチケット購入者に対する全額払い戻しを発表した。

 Jクラブトップの約2万人が購入しているため、払い戻しによる損失も莫大。見込まれる10億円程度の損失は、19年度のチケット収入(23億円)に当てはめると、4割を超える。しかし、他クラブも採用している払い戻し辞退による寄付の動向次第では、想定される赤字が大幅に減少する可能性がある。

 もちろん赤字削減のため立花社長ら役員報酬15%カットなどで支出を減らし、クラウドファンディングによる収益確保も模索していくが、シーズンチケット代金の行方がチームの未来を大きく左右しそうだ。