J強行日程が生む新たなサプライズ 出るか?第2の井手口

2020年06月10日 16時40分

当時19歳で招集され、奮闘した井手口のような新星は現れるか

 強行スケジュールが新たなサプライズを生むのか。新型コロナウイルスによる中断から再開へ向けて準備を進めるJリーグは、実行委員会で今季の国際Aマッチデーにリーグ戦を実施する方針を確認した。超過密日程になることで故障者増加の不安もあるが、多くの選手に出場機会が生まれ、若手の積極起用といったポジティブな期待もある。来年の東京五輪や2年後のカタールW杯に向けて思わぬ大化けを果たす選手も出てきそうだ。

 今季のJリーグは約5か月半の間で全日程を消化する予定で、ルヴァンカップやアジアチャンピオンズリーグ(ACL)も並行して行われる見込みだ。前例がないほどの超過密日程となるため、村井満チェアマン(60)は「国際Aマッチデーに今季はリーグ戦を行うことは前提として置いている」と明言。これまでの慣例には従わず、あくまでリーグ戦の消化を最優先させる考えを示した。

 代表に選手を供出したクラブは主力が不在となり大幅な戦力ダウンを余儀なくされるが「選出されるチームによっては戦力の変更があるが、そうした不公平をのみ込んでも試合を継続していくという考え方」(村井チェアマン)。黒田卓志フットボール本部長(41)も「国際Aマッチウイークは代表活動優先という認識は変わらない。クラブによっては代表選手がいない状態でリーグ戦を戦うことも想定しながら進めている」と代表レベルの選手を擁するクラブはチーム編成に悩まされそうだ。ただ、代表選手不在の中でリーグ戦を戦い、今季を通じて過酷な日程を強いられることは、より多くの選手に出場機会が与えられることを意味する。今季限定の特別ルールとして交代枠が5人に拡大したことも、そんな流れを後押しする。

 また今季は下部リーグへ降格しないことも決まったため、FC東京の長谷川健太監督(54)が「来年を見越して切り替えて若手を起用、となってきたりする」と予測するように、出場選手の顔ぶれも大きく変わってきそう。

 今まで出番に恵まれなかった選手や伸び盛りの若手が突然大化けすることも予想される。

 前回の2016年リオデジャネイロ五輪の際も、同年1月のU―23アジア選手権で初めて同代表に招集された当時19歳のMF井手口陽介(G大阪)が活躍。その後クラブで急成長を遂げて本番のメンバー入りを果たした。現時点で選外であってもユース年代のトップチームでの登用も増えるため、来夏に延期された東京五輪に向けて“第2の井手口”が出てきてもおかしくない。

 新型コロナ禍で変貌した今季のJリーグは、新星続出のシーズンになるかもしれない。