J1FC東京が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で苦渋の決断を余儀なくされた。

 7月4日にJ1再開(J2とJ3は6月27日)が決まり、サッカーのある日常が戻りつつあるが、2016年からJ3に参戦しているFC東京U―23は今季のリーグ参加を辞退。来夏に延期された東京五輪の影響で都内のスタジアムが大学サッカーや他競技などで予約が埋まっており、確保できなくなったという。

 5日のJリーグ臨時理事会で、不参加が決定した。FC東京の大金直樹社長(53)は「新型コロナウイルスの影響で様々な競技の日程が変更となる中、スタジアム確保が困難なことから、このような判断となった」と無念さをにじませた。

 J3参戦はトップチームで出場機会に恵まれない選手が、下位カテゴリーのクラブに移籍しなくても実戦経験を積む貴重な場となっていた。日本代表MF久保建英(19=マジョルカ)は、FC東京U―18(ユース)に所属していた中学3年時にFC東京U―23の一員としてJ3デビューを果たし、後の飛躍につなげている。

 またJリーグはルヴァンカップの大会方式を縮小し、J2松本の不参加を同理事会で決定。村井満チェアマン(60)は「J2は(18チームのJ1に比べて)22とチーム数が多い中でJリーグが(今後の参戦が)難しいと判断した」と説明した。ただ松本にとっては、J1復帰がかかるリーグ戦に集中できるため、マイナスではないとみられる。来季はJ1クラブとして胸を張って伝統のカップ戦に戻ってきたいところだ。