Jリーグ再開へ異例の合意 代表日程に苦渋の判断

2020年05月26日 16時40分

村井満チェアマン

 Jリーグが異例の決断だ。新型コロナウイルス感染拡大の影響で発令されていた緊急事態宣言がすべての都道府県で解除となり、2月末から中断していたJリーグは6月27日か7月4日の再始動に向けて動きだした。約4か月の“空白”を埋めるためには今後の過密日程が避けられない中、Jリーグでは通常、中断している日本代表の活動期間中もリーグ戦を強行することで各クラブが“合意”したという。

 緊急事態宣言が全面解除となり、Jリーグは29日の臨時実行委員会でリーグ戦再開の時期などについて協議する。チームの調整期間を約1か月と見込んでおり、各クラブから意見を聞いた上で今後のスケジュールを決める予定で、復活への道筋が見えてきそうだ。

 とはいえ、今シーズンは開幕節を終えた2月末からリーグを中断。約4か月の空白期間を埋めてリーグ戦を完了するためには今後の日程再編がカギになる。すでに天皇杯について、J1クラブは2チームが準決勝から参加する異例の方式となったが、過密日程が避けられない中でどうやりくりするかが焦点だ。

 Jリーグの村井満チェアマン(60)は「どんな手が打てるか検討している」とコメントし、4月の臨時理事会後には、ルヴァンカップの大会方式の変更や各国代表が対戦するインターナショナルマッチデー期間の活用も議題に挙がっていると語ったが、今季は日本代表選手が不在でもリーグ戦を実施することになるという。

 Jクラブ強化担当者は「今季はリーグ戦の消化が最優先となり、強担(強化担当者会議)では、日本代表に選手が招集されてもリーグ戦をやるとなった。日本代表に選ばれるのは海外組ばかりで国内組は数人しかいないから。広島が反対していたけど“試合をやらないとクラブが潰れる”って話が出て納得したみたい。今回はやむを得ない、仕方ないってこと」と明かした。

 日本代表の活動期間中は代表選手が不在となるクラブが不公平にならないように、リーグ戦を中断しているが、今季に限っては通常通りに実施する方針。昨年11月の2022年カタールW杯アジア2次予選を戦った森保ジャパンに3人もの選手を送り込んでいたFC東京にとっては大きなハンディになるが「特に反対していなかった」(同)とし、全クラブが“合意”したという。

 これまで日本代表選手が不在でリーグ戦が実施されたのは23年前の1997年シーズンだけ。当時、日本代表が臨むフランスW杯アジア最終予選は中立地で集中開催される予定だった。しかし突然、ホーム&アウェー方式に変更になり、Jリーグは日程が確保できずに代表選手抜きで開催。今回も緊急事態のやむを得ない措置と言える。

 現時点で国際サッカー連盟(FIFA)が定める国際試合のスケジュールは白紙だが、サポーターからの批判も出かねない中、Jリーグは“禁断の策”で完全消化を目指す。