J1鳥栖が20億円超の赤字 特例救済制度の適用はある?

2020年04月27日 16時40分

 Jリーグの新型コロナウイルス対策支援は難しいかじ取りを迫られそうだ。

 J1鳥栖が2019年度(19年2月~20年1月)の決算を発表し、純損失が前期から14億円以上も膨らむ20億1486万9000円に達し、2期連続赤字となった。元スペイン代表FWフェルナンドトーレス氏(36)ら大型補強による人件費がかさむ中、昨夏に同氏が引退するとスポンサーが次々と撤退。広告収入は前期から15億円近く減った。

 Jリーグのクラブライセンス不交付となる債務超過は株主による増資で回避したが、現在は新型コロナウイルス感染拡大の影響による公式戦中断で収入が滞り、今後はさらなる経営悪化も。竹原稔社長(59)は「(資金ショートは)他のクラブよりも早いと思う」とした上で「いかなる手段を取っても、存続に向けて全力で努力する」。金融機関からの融資のほか、Jリーグが新型コロナ対策として特例措置で設けた救済制度も利用する意向を示した。

 ただ、このJリーグの特例措置については他クラブからこんな声も出ている。「以前から経営に問題のあるクラブ、新型コロナの影響が直撃して悪化したクラブがある。クラブそれぞれの事情がある中で、コロナがなくても見通しが厳しい部分(収益)もあるだろうし、判断や線引きが難しいのではないか」

 Jリーグでは新型コロナ禍の影響を精査して特例措置を適用する方針を示しているが、支援の適用範囲を巡ってクラブ側との“駆け引き”が予想されるというわけだ。ドサクサに紛れて多額の支援を引き出そうとするクラブが現れてもおかしくないだけに、Jリーグ側には厳正なチェックが求められる。