日本サッカー協会の田嶋幸三会長(62)が、新型コロナウイルス感染拡大の影響で財政難となったクラブの支援プロジェクトを進めている。

 ウェブ会見で「町クラブからプロのクラブまでのサポートを考えている。融資が中心になるが、個別に給付する形も考えていきたい」と発表。5月14日に行われる同協会の理事会で正式決定となるが、5月の連休明けに相談窓口を設置し、ウェブ上で申請を募る。その後審査を行い、窮状を訴えるクラブを救済していく。

 現段階では約7億円の財源を確保したが「それでは足りるとは思っていない。我々がどこまで出せるのか、理事会で議論していきたい」。実際、複数のJ1クラブがこの日に2019年度の決算を発表し、20年度の厳しい見通しを示した。金額の規模はともかくJ1でこのありさまならJ2以下のクラブの厳しさは、なおさらだろう。

 コロナ禍によるクラブ減少は、サッカー文化の衰退につながるだけに、融資制度の円滑な運用は重要さを増しそうだ。