【ルヴァン杯】川崎を支える“東京五輪カルテット”

2020年02月17日 16時40分

 東京五輪効果はJリーグの勢力図を変えるのか。今季のJリーグはリーグ戦に先駆けて16日のルヴァンカップで開幕する形となり、2017年からリーグ2連覇を成し遂げたJ1川崎が好スタートを切った。大黒柱不在のハンディを埋めて余りある活躍を見せたのは“東京五輪カルテット”。大舞台の出場を夢見る4人の男がチーム力の底上げを加速させている。

 他を圧倒するパスワークと破壊力抜群の攻撃力で、17年シーズンからリーグ2連覇を成し遂げた川崎だが、昨季は終盤に失速して3連覇に失敗。しかもチームの大黒柱のMF中村憲剛(39)が昨季終盤に左膝前十字靱帯損傷で全治7か月の大ケガを負って、今季前半戦の出場は絶望的だ。昨季も中村の不在時にチームを立て直せなかっただけに、今季序盤の戦い方が大きな課題とされてきた。

 そんな中で迎えた今季初戦は、FWレアンドロダミアン(30)の先制弾、FW小林悠(32)の2得点などで清水に5―1で快勝。ベテラン勢に目を奪われがちの中、チームに活力をもたらしたのは23歳以下の若手たちだった。

 同カップでは21歳以下(今年末時点)の選手を1人以上先発メンバーに含めるという規定があるため、FW宮代大聖(19)が先発。多くのチャンスを演出し、攻撃のリズムをつくった。「クラブとして今年は育成も掲げている」という鬼木達監督(45)も「レギュレーションの中で若手からというのはあるし、使いやすい」と登用してすぐに結果を出した有望株にニンマリだ。

 負けじと結果を出したのが東京五輪世代。昨季のJリーグベストヤングプレーヤー賞(新人王)に選出され、森保ジャパンでも活躍するMF田中碧(21)が攻守のつなぎで抜群の存在感を見せれば、大卒ルーキーのMF三苫薫(22)、FW旗手怜央(22)も途中出場で1アシストずつをマーク。五輪世代の代表チームに招集経験がある有望株が躍動した。

 昨年5月のトゥーロン国際で得点も決めた三苫は「アピールしたかったのでよかった」とまずはひと仕事できてホッとした様子。だが、チームでレギュラーをつかまない限りは夢舞台への道は見えてこない。田中、旗手、宮代との“東京五輪カルテット”が切磋琢磨し、復帰してくる中村や、2年前のMVPのMF家長昭博(33)の居場所がないような状況を作り出すくらいの活躍が必要だ。

 裏を返せば、東京五輪出場を狙う4人の競争がチーム力をアップさせれば優勝は近づく。五輪イヤーの主役は川崎が奪い取る。