横浜Mの15年ぶりの優勝は「負の歴史」が奏功の皮肉

2019年12月09日 16時30分

 2019年のJ1は横浜Mの15年ぶり4度目の優勝で幕を下ろしたが、クラブの“負の歴史”が功を奏すという皮肉な結果となった。

 アンジェ・ポステコグルー監督(54)が掲げる攻撃的サッカーは、得点力が高い一方で失点も多く、昨季は12位止まり。だが今季はイレブンの戦術理解も進み、守備面が向上(56→38失点)して一気に頂点へと上り詰めた。MF扇原貴宏(28)は「自分たちの力に自信を持っている」と胸を張った。

 とはいえ、今回の復活劇は様々な“犠牲”を伴った。日本リーグ時代から名門と呼ばれ続けてきたクラブだが、チームに貢献してきた功労者に冷たい側面があったのも否定できない。DF井原正巳(52=現柏コーチ)や故松田直樹氏らは“円満退団”とはいかず、クラブはサポーターらから反感を買った。「マリノスは名選手が戻ってこないから」とこぼしたこともあったMF中村俊輔(41=横浜FC)も、17年1月には磐田に移籍。昨季途中には指揮官がDF中沢佑二氏(41)を不動のセンターバックから外して引退の引き金を引いた。

 そんな流れもあって他の中堅、ベテランクラスもチームを去ったが、これで主力の若返りが一気に進んだ。おかげでポステコグルー監督の戦術が浸透。レジェンドたちにも容赦なかった時期も決して無駄ではなかったようだ。

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