現役引退の闘莉王 闘将タイプの出現願う「今はきれいなサッカーばっかり」

2019年12月01日 19時44分

花束を受け取り涙ぐむ田中マルクス闘莉王

 2010年南アフリカW杯で日本代表の16強躍進の原動力となったDF田中マルクス闘莉王(38=京都)が1日、都内のホテルで現役引退会見を開いた。

 ブラジル出身ながら渋谷幕張高に入学し、01年に広島でプロ生活をスタート。03年にJ2水戸在籍時に日本国籍を取得し、04年からは浦和に完全移籍して主力として活躍。06年のリーグ優勝や翌年のアジア制覇をけん引した。10年には名古屋で移籍1年目でリーグ制覇を果たすなど、攻撃的なセンターバックとしてJ屈指の人気者だった。

 そんな闘莉王は「少しでも炎が消えかかりそうになったら引退しようと。去年の終わりごろにそれを感じて、引退しないといけないなと」と説明。時折、涙を浮かべなら19年間の現役生活を振り返ったが、力を込めたのが今後の日本サッカー界への言葉だ。

 22年カタールW杯を目指してアジア予選を戦っている日本代表へ「まだベテランの力は必要。引っ張ってほしいし、背中で見せてくれるのを期待している」。森保ジャパンは11月のベネズエラ戦で1―4の大敗を喫するなどチーム再建が急務となっており、ともに南アフリカW杯を戦ったDF長友佑都(33=ガラタサライ)やGK川島永嗣(36=ストラスブール)らベテラン勢に奮起を促した。

 さらに「今は本当にきれいなサッカーばっかり。やっぱり泥臭く、多少技術が優れなくても僕みたいに一生懸命やって、サポーターに喜ばれる姿勢をなくしてほしくない。そういう気持ちを伝えられる選手が消えてほしくない」と、闘志あふれるプレースタイルでファンを魅了した自身のような闘将タイプの絶滅を危惧し“後継者”となる存在が現れることを待望した。