試練を乗り越えられるか。17日の広島戦に0―1で敗れたJ1首位のFC東京は24日の札幌戦(札幌D)からアウェー8連戦に突入する。長谷川健太監督(53)は「粘り強く戦うしかない。ホームと違ってアウェーの厳しさ、雰囲気があると思うので、簡単ではないと覚悟して戦っていきたい」と語った。

 元日本代表DF丹羽大輝(33)も「難しくなるのは間違いない」と険しい表情を見せる。2位鹿島に勝ち点4差に迫られる中、リーグ初制覇に向けて「首位という感覚を持たないほうがいい」と声を大にするのは、意識過剰になると「どうしても勝たないといけない」とのプレッシャーがのしかかるからだ。

 これは丹羽がG大阪時代の2014年に3冠を手にした経験から得たものだという。「先を見たら大変で、結局は目の前の1試合が一番大事。まだまだ試合数はあるし、どうなるか分からない。常にチャレンジャーとして謙虚にやることだったり、愚直にやり続けることがたぶん、最終的にそこ(首位)にいることだと思う」と力を込めた。

 今季はまだ試合出場はないが「どんな状況になっても自分の経験の中での力を出せる。引き出しは持っている」と、総力戦でアウェー地獄を乗り切る。