J1鹿島の経営権取得 メルカリは“現場に口を出さない”反楽天路線

2019年07月31日 11時30分

会見した(左から)日本製鉄の津加執行役員、鹿島の庄野社長、メルカリの小泉社長

 フリーマーケットアプリ大手のメルカリは30日、リーグ制覇8度を誇るJ1鹿島の経営権を取得した。鹿島の発行する株式の61・6%について日本製鉄から15億9700万円で譲渡を受ける契約を締結した。

 公正取引委員会の審査を経て、8月30日にも新体制へ移行する。都内で会見したメルカリの小泉文明社長(38)は「当社はテクノロジーが一番の強み。顧客層の拡大、ブランドの向上、ビジネス機会の創出。まだまだ多くのことができる」と説明した。

 メルカリは、すでにJ1神戸の経営でJリーグに参入している楽天とライバル関係にある。同社の事業主体であるフリマアプリの「メルカリ」は楽天の「ラクマ」、さらに現在投資を集中しているモバイルペイメント事業の「メルペイ」も「楽天ペイ」とシ烈な顧客の奪い合いを展開。小泉社長も「ヴィッセル(神戸)さんと事業上で競合するところはあるが、Jリーグを盛り上げるためには重要なパートナーの一社」と語った。

 しかし、メルカリはライバルと正反対の経営方針を掲げる。神戸は元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタ(35)ら世界的スターを次々と獲得しているが、小泉社長は「大きな補強は考えていない」と大物獲得を否定。また楽天の三木谷浩史会長(54)はチーム強化に積極的に関与するものの、同社長は「強化のほうはジーコTD(テクニカルディレクター=66)や(鈴木)満(強化部長=62)さんなどがつくってきた哲学がある」。

 鹿島伝統の“ジーコイズム”を継承しつつ、現場には口を出さないメルカリ流でJリーグに新風を吹き込む。