“世紀の大失態”でJリーグ誤審審判を処分 異例の発表で騒動収束なるか

2019年05月21日 16時30分

 日本サッカー協会の臨時審判委員会が20日、“世紀の大失態”と波紋を呼んだ17日のJ1浦和―湘南戦(埼スタ)での誤審を受けて都内で行われた。

 この試合では湘南MF杉岡大暉(20)のシュートが右ポストに当たった後に左サイドネットを揺らしたにもかかわらず、山本雄大主審(36)は得点を認めない明らかな誤審を犯した。その結果、山本主審とゴール近くでボールの行方を追った川崎秋仁副審(41)に18日から2週間、中野卓副審(44)と熊谷幸剛・第4審判(31)に1週間の公式戦割り当て停止とする措置を決定した。

 誤審の原因について小川佳実審判委員長(59)は「今回はヒューマンエラー。事象を重く受け止めており、申し訳ない気持ち」。山本主審は選手たちが壁となってゴールの瞬間を見られず、川崎副審はボールの行方を最後まで確認できないままサイドネットではね返った状況をポストに当たったと判断して「ノーゴール」と主審に伝えたという。

 審判の資質が問われる凡ミスだが、一方で誤審での“処分”発表は異例。小川委員長自ら「普段は発表しないし、僕の知る限り発表している国はない」と話すほどだ。さらに再発防止策としてJ1リーグ戦で8月からペナルティーエリア内のプレーをより正確に判定する追加副審の導入を検討することになった。

 迅速な対応をあえて公表した裏には、再発防止への姿勢を強くアピールして審判の信頼回復につなげたいという思惑がある。実際、現役JリーガーもSNSでメッセージを発信するなど、審判の権威が大きく揺らぐ事態となったからだ。

 追加副審のほか、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のJ1リーグ戦への早期導入も小川委員長は「加速化しないといけない」と力を込めた。誤審騒動はこれで収束へと向かうだろうか。