サッカー日本代表監督を解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏(65)が29日、成田空港から自宅のあるフランスへ出発した。

 7日に代表監督を解任され、21日に再来日したハリルホジッチ氏は残務整理をしたり、27日には記者会見も行った。

 この日も取材に応じ「真実を見つけるために再来日した。記者会見でも話したが、真実はまだ見つけていない。とにかく日本を去ることを非常に寂しく思う。気持ちの整理をするのは、だいぶ時間がかかるだろう」と複雑な心境を吐露。いまだ日本サッカー協会と和解するつもりはなく、フランスの複数メディアが今後、訴訟を起こす可能性があると報道している。

 協会との関係はすっかり冷えきってしまったが、ハリルホジッチ氏によると「今朝、わざわざ自宅まで代表スタッフの皆さんが来てくれた。うれしかった。感動的なお別れだった。皆さんには『ありがとう』と伝えた。これから私は監督ではなく、友人としてフランスやボスニアにいつでも来てくれと伝えた。また会いましょうと」。代表スタッフたちが自宅に“集結”したことを明かし、現場レベルでは絆の深さを強調した。

 そして最後には「私はたくさんハードワークし、ベストを尽くした。本当に日本のサッカーを強くしようと努力を惜しまず頑張った。銀座でパレードをする、そこまで本当にポジティブに考えていた。申し訳ありませんでした。頑張ってください」とファンやサポーターに惜別メッセージを残し、3年間働いた日本を去った。