ハリルホジッチ電撃解任の弊害 反論会見が日本の将来を左右?

2018年04月19日 16時30分

解任されたハリルホジッチ氏は怒り心頭

 日本代表監督だったバヒド・ハリルホジッチ氏(65)の解任で、日本サッカー協会も大きな“代償”を払うことになりそうだ。ロシアW杯まで約2か月という異例のタイミングで監督を更迭する決断は、日本国内だけでなく世界中にインパクトを与えた。協会側は正式な手続きを踏んでいると主張しているが、海外では前指揮官を擁護する論調も。協会のイメージが悪化すれば、W杯後の次期日本代表監督の選定にも影響が及びそうだ。

 ハリルホジッチ氏は7日に解任を告げられた際に「なんでこの時期なんだ!」などと激高し、セルビアの一部メディアは協会に対して訴訟の準備に入ったとも報じるなど、対立はいまだ沈静化していない。

 日本サッカー協会は前指揮官が解任に納得していないことに「引き続き誠意を持って対応していく」との声明を発表。しかし世論は“ハリルホジッチ擁護派”が多く、特に顕著なのが海外だ。フランス誌「フランス・フットボール」が「W杯出場権を獲得しながら解任された。残酷だ」と報じ、同情論も根強い。

 協会の田嶋幸三会長(60)が監督解任の記者会見で「選手や様々な方の意見を聞いた」「選手と監督の信頼関係が良くなれば、こういう結果にならなかったかもしれない」などと「選手」に関する言及を繰り返したため、クロアチアメディアは「(日本は)選手側の立場のほうが強い」と指摘し、あたかも選手主導で監督交代が実現したかのような報道もあった。

 こうした状況に、J1クラブ関係者からは「今回の件は(世界中に)いろんな伝えられ方がされているし“協会が選手の言い分を聞いて動いた”という論調が広まる可能性もある。もしそうなれば、海外の有能な指導者が日本代表監督のオファーをもらっても二の足を踏むかもしれない」と危惧する声も出ている。

 ただでさえW杯本番まで約2か月というタイミングの監督交代が異例中の異例で「決断が遅すぎた」と批判の的となっているなか、さらに協会サイドが“選手寄りで監督を守らない”という悪評が広まれば、世界的な名将たちから日本が敬遠されてもおかしくない。

 協会は23日に新体制で最初の技術委員会を開催し、ロシアW杯後の日本代表監督にふさわしい選考基準などについて議論を開始する。すでにモロッコ代表のエルベ・ルナール監督(49)に日本が接触しようとしたと一部の欧州メディアで報じられたが、今後本格化させる新指揮官の選考作業も“ハリル騒動”が大きな影を落としかねない。

 しかも近日中に来日予定のハリルホジッチ氏は滞在中に記者会見を開く予定。そこで協会や代表選手をおとしめるような発言があれば、海外で日本サッカーのイメージに深い傷がつくことは避けられない。暴走指揮官の反論会見は、将来を左右する一大事となるかもしれない。