【中国・上海3日発】アジアチャンピオンズリーグ(ACL)1次リーグH組のJ1鹿島は、アウェーで上海申花(中国)に2―2で引き分け、Jリーグ勢一番乗りで決勝トーナメント進出を決めた。

 0―2で迎えた後半に粘りを見せた。まずは13分だ。FW鈴木優磨(21)がゴール前のこぼれ球を押し込んで1点差に詰め寄った。今季はここまで公式戦無得点だったうっぷんを晴らすと、今度は18分、右クロスでFWレアンドロ(24)の同点ゴールをお膳立て。鈴木は「後半のように全員で動き、積極的にボールを受ければいいサッカーになる」と胸を張った。

 1試合を残して16強入りを決めた大岩剛監督(45)は「ハーフタイムでスイッチを入れた。後半は相手の両サイドの強度が落ちると分析していたが、そこをうまく突いてくれた。選手には感謝と最大限の評価をしたい」とイレブンをたたえた。

 もちろん、ここで満足するわけにはいかない。Jクラブ最多の国内19冠を誇る常勝軍団だが、ACLの最高成績はベスト8止まり。悲願のアジア制覇に向けて、決勝トーナメント進出はスタートラインに過ぎない。1ゴール1アシストの鈴木は「これは最低限。満足している人はいない」と気持ちを引き締めた。“脱・内弁慶”に向けて鹿島が、アジアの頂点へと突き進む。