久保また招集外でU―21森保ジャパンに物議

2018年03月14日 16時30分

久保の森保ジャパン入りは来季に持ち越しか

 日本サッカー協会は13日、2020年東京五輪の主力世代となるU―21日本代表が臨む南米遠征メンバー23人を発表した。スペイン1部バルセロナ下部組織出身のFW久保建英(16=FC東京)は1月のU―23アジア選手権(中国)に続いて招集外となった。東京五輪のエースとして期待されながら森保ジャパン発足以降、一度も呼ばれていないが、今季中の“五輪代表”入りは見送られる公算が大きいという。

 今回のパラグアイ遠征ではU―21国際交流大会に参加し、チリ(21日=日本時間22日)、ベネズエラ(23日=同24日)、パラグアイ(25日=同26日)と対戦する。森保一監督(49)は「タフな日程で活動するが、その中で選手の成長、U―21チームが成長できるようにいい経験をしたい」と意気込みを語った。

 森保ジャパンは昨年12月のタイ遠征、1月のU―23アジア選手権を経て3度目の活動だが、またも久保の名前はなかった。指揮官は「視察の段階ではU―21代表に入れる、できるだけ多くの選手を見てきたが、今回は1997年、98年生まれの選手で編成させてもらった」と説明した。

 今遠征は20、21歳になるメンバーでチームを組んだため“バルサ育ちの逸材”を含め、それ以下の年代の選手は自動的に選考から“除外”されたという。なぜ年齢で区切ったのかと言えば、森保ジャパンの弟分となるU―19日本代表が、10月に2019年のU―20W杯出場権をかけたアジア選手権(インドネシア)を控えているからだ。

 日本サッカー協会側は同W杯出場を確実にするために、U―19世代の選手はアジア選手権に専念させたい意向。このため久保も“五輪代表”に選出されなかった。しかもシーズン合間に実施する強化合宿についても、主力として活動する所属クラブ優先のため不参加の方針とあって、今季は森保ジャパンに参戦しないことが濃厚だ。

 協会側はU―19日本代表に全力投球させる方針だが、久保の代表活動を巡ってはサッカー界でもさまざまな議論が出ている。元日本代表FWの武田修宏氏(50=本紙評論家)は「久保のような技術力の高い選手は普段から高いレベルでやらないと。貴重な人材が伸び悩みかねない」と指摘し、年齢制限を疑問視する。

 一方、昨季はU―20、U―17W杯に出場したように、掛け持ちで心身ともに疲労を蓄積させた反省もある。Jクラブ関係者からは「フィジカル面は、まだまだ発展途上。高いレベルでやれば負傷リスクも増える。無理させる時期ではない。精神的な負担もある」と、16歳選手の掛け持ちや飛び級に慎重論もある。

 東京五輪ではエースとしての活躍が期待される久保をさらに成長させるために何がベストなのか。今後も処遇を巡る議論は続きそうだ。