ハリル監督「本田待望論」に“嫌悪感”

2018年03月07日 11時00分

チームの現状に嘆き節のハリルホジッチ監督

 サッカー日本代表のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)が大噴火だ。5日にJFAハウスで開かれたスタッフ会議後に取材に応じた指揮官は、故障者や所属クラブで出場機会を失う選手が相次ぐ状況に嘆き節を連発。クラブでの好調から日増しに高まるFW本田圭佑(31=パチューカ)の待望論には“嫌悪感”を見せ、ロシアW杯に向けて元エースの厳しい現状が浮き彫りになった。

 会議を終えて取材に応じたハリルホジッチ監督は「10人くらいケガをしている。そして全くメンバーにも入っていない選手もいる。たくさんの問題を抱えている」と、いつになく険しい表情で言葉を並べた。

「(DF)吉田(麻也=29、サウサンプトン)だけではなく難しい選手が何人かいる。(FW)乾(貴士=29、エイバル)もケガをしているかもしれない。(MF)香川(真司=28、ドルトムント)、(FW)岡崎(慎司=31、レスター)。Jリーグでは(MF)清武(弘嗣=28、C大阪)、(MF)今野(泰幸=35、G大阪)、(DF)内田(篤人=29、鹿島)…」と、コンディションに不安のある選手を海外組から国内組まで次々と列挙。その多さにイライラを募らせていった。

 ついには自らが抜てきした“ハリルチルドレン”にも怒りの矛先を向けた。「(MF)井手口(陽介=21、クルトゥラル・レオネサ)、(FW)浅野(拓磨=23、シュツットガルト)はクラブでメンバー外だ。現在の状況では3月(の欧州遠征)に呼ぶのは難しい。クラブで出場できなければW杯に呼ぶのは難しくなってくる。サッカーには残酷な時もある」。井手口と浅野はW杯出場を決めた昨年8月のオーストラリア戦で殊勲のゴールを奪ったヒーローだ。しかし、所属チームで出場機会を失っている現状が改善されなければ、容赦なく見限る方針を断言した。

 チームの窮状は、まさに危険水域に達しつつある。そうなると、期待が高まるのはクラブで絶好調の本田の復帰だが、指揮官は、もはやそんな風潮にすら嫌気がさしている。

 最初こそ「代表候補の一人。候補なら、ずっとチェックはしている」と努めて冷静に語ったが、次第に怒りは沸点へ。「皆さんのお気に入りの選手かもしれないけど…。皆さんはケガ人の心配をしているのかと思ったが、でも質問は本田。少し驚いている」。あたかも“過去の人の質問はNG”と言わんばかりに吐き捨てた。さらに、「名字と名前で選手を選ぶわけではない。それを理解してもらいたい」と、これまでの実績は選考基準にならない方針を強調した。

 W杯メンバーを選ぶ独自の選考方法にも言及。「個々に選手のランキングを作って、トップの23人を連れていくわけではない。もしかしたら『スタメンでなければ行かない』と言う選手もいるかもしれない。その状況を受け入れない選手は、初戦の前に問題を起こす可能性がある」と、反抗的な態度を取る選手は“失格”の烙印を押す構え。何度も“前科”がある本田は、すでに赤信号だが…。

 報道陣にちょっとだけ話す予定が、ヒートアップした“演説会”は20分を超えた。時間だけ見ればメンバー発表などの会見には及ばないものの、その中身は今後を占う上でインパクトは十分。今月中旬に予定される欧州遠征のメンバー発表では本田の処遇を含め、今回以上の“衝撃ワード”は飛び出すか。