浦和失態の裏にミシャ流とのジレンマが

2018年03月05日 16時30分

 アジア王者が不安いっぱいだ。J1浦和はホーム開幕戦となった4日の広島戦(埼玉)で1―2と逆転負け。前半43分にMF青木拓矢(28)のヘッドで先制するが、後半に入ると試合の流れが一変して2失点。ホームで赤っ恥の敗戦に、浦和サポーターからは大ブーイングが沸き起こった。  開幕戦のFC東京戦でも引き分けに終わっており、開幕2戦で未勝利。しかも相手はともに昨季下位に沈んだチームだけに状況は深刻だ。FW興梠慎三(31)は連係の悪さなどを課題に挙げながら「これがずっと続くと、本当に危ない」と危機感をあらわにした。  昨季日本勢として9年ぶりにACLを制覇したチームとは思えない失態。今季のチームにいったい何が起きているのか。興梠は苦渋の表情でこう語る。 「攻撃も守備も中途半端。意思統一ができていない。攻撃面ではコンビネーションが必要だと思う。ミシャ(ミハイロ・ペトロビッチ前監督)の攻撃サッカーも一人ひとりの頭の中に残っていると思うし、もっと選手たちだけでやってもいいと思う」  昨季はペトロビッチ前監督の攻撃偏重型の戦術で守備が崩壊して低迷し、監督交代劇につながった。代わって指揮を執った堀孝史監督(50)は一転して守備を固めてアジア王座を奪取したが、攻撃力は低下。イレブンの中には“ミシャ流”の信奉者も多く、前任と現任の2人の指揮官の対照的な戦術の間でジレンマに陥っているのだ。  まだシーズンは始まったばかりだが、簡単には解決できそうもない問題が山積。このままでは昨季の栄光がすべて消えてしまうような悪夢が待っているかもしれない。