【ポルトガル・アルガルベ28日(日本時間1日)発】まさかの大惨敗だ。サッカー女子の国際大会アルガルベカップ1次リーグ初戦、なでしこジャパンは、昨年の欧州王者オランダに2―6で大敗し、フランスW杯アジア最終予選を兼ねるアジアカップ(4月、ヨルダン)に向けて不安を露呈した。

 序盤から強豪・オランダに押し込まれる展開。前半4分にFWリーケ・マルテンスに先制点を許すと、全体的にプレーが消極的になり同8分、31分、35分と連続で失点した。同38分にMF中島依美(27=INAC神戸)がゴールを決めたが、前半終了間際にも再び得点を奪われ1―5。前半だけで5失点の悪夢だ。

 なでしこは後半にメンバー3人を交代したが、同7分に6点目を決められた。その後、組織的な動きを取り戻し、連動したプレスがかかるようになると同37分、途中出場のFW岩渕真奈(24=同)が得意のドリブル突破でゴールを奪取。意地を見せたが反撃はここまでだった。中島は「情けないし悔しいです」と声を絞り出した。

 高倉麻子監督(49)は「課題ばかりのゲーム。守備の最後のところで粘り強さ、力強さを出していかないと、どんな相手でもこんな結果になってしまう」と守備崩壊に厳しい表情。「チームとして前進するためにやっていく」(同監督)と次戦・2日(同3日)のアイスランド戦へ悲壮な覚悟だ。