第96回全国高校サッカー選手権の決勝戦が8日、埼玉スタジアムで行われ、前橋育英(群馬)が10年ぶりの優勝を狙う流経大柏(千葉)を1―0で下し、21度目の出場で初の全国制覇を果たした。

 前橋育英は前半から攻め続けるが、ここまで無失点の流経大柏の堅守の前に得点を挙げられず、絶好機もゴールポストに阻まれるなど無得点の時間が続いた。しかし、後半のアディショナルタイム、ゴール前の混戦からFW榎本樹(2年)が値千金の決勝ゴールを決めた。

 榎本は「前に転がってきたボールがたまたま入ってラッキーだった。実感はないが、日本一を取れてすごくうれしい」。山田耕介監督(58)は「生徒たちが…ありがとうございました」と涙で言葉を詰まらせた。