【クラブW杯】初戦で敗戦の浦和“よそ行き”サッカーでリズム狂った

2017年12月11日 16時30分

まさかの敗戦に阿部(手前)はぼうぜんと立ちつくした(ロイター)

【UAE・アブダビ発】9日(日本時間10日)に行われたサッカーのクラブW杯準々決勝で、大会初戦となったアジア王者のJ1浦和は開催国枠出場のアルジャジーラ(UAE)に0―1で敗れた。昨季覇者で欧州王者のレアル・マドリード(スペイン)との真剣勝負も決勝進出の夢も消滅。サッカーの怖さを知らされた格好だが、実情は負けるべくして負けた一戦だった。

 2週間前の11月25日、アジアチャンピオンズリーグ(ACL)を制して歓喜の涙を流した主将の阿部勇樹(36)は「負けて悔しい。責任を感じている」と目を潤ませた。支配率で圧倒しながら、後半7分に1本の縦パスからのカウンターで失点。前半28分に訪れた最大のチャンスをフリーのFW興梠慎三(31)がシュートミスした時点で流れを呼び込めなかった。

 アジアの頂点に立つことができた最大の要因は、チーム一丸となっての守備。だが、アルジャジーラ戦で堀孝史監督(50)はボールを支配できると踏み、日本代表にも抜てきされたMF長沢和輝(25)を外してMF矢島慎也(23)を起用し、攻撃に重きを置いた。「攻撃の最後の部分のバリエーションを増やしたい」という意図だったが、大事な大会で“よそ行きのサッカー”に転換。これが選手たちのリズムを微妙に狂わせた。

 さらにMF柏木陽介(29)は、チーム内に一体感が欠けていたことを指摘した。

「自分もそうだけど、ちょっと自己中心的なプレーも多かった。自分が何とかしようという気持ちが。いろんなスカウトとか見に来ているだろうけど、チームのために戦うことができる選手が、僕は評価されるべきだと思う。見ている人には、内容的には良かったと思うかもしれないけど、負けたのは情けない。何のためのACL優勝だったのか…」

 クラブサッカーにおける世界最高の舞台で、浦和の選手たちは同じ方向を見ていなかった。失意の中で迎えるアフリカ代表ウィダド・カサブランカ(モロッコ)との5位決定戦(12日、アルアイン)で“赤い悪魔”のプライドを取り戻すことはできるのか。