日本サッカー協会は28日、東アジアE―1選手権(12月8日開幕、千葉・フクアリ)に臨むなでしこジャパンメンバー23人を発表した。

 対戦国の韓国、北朝鮮、中国は世界でも有数の女子の強豪国で、2019年フランス女子W杯や20年東京五輪に向けた貴重な強化の場となる。招集に拘束力のある国際Aマッチデー開催ではないため、FW横山久美(24=フランクフルト)ら一部の海外組は外れたものの、24日に行われたヨルダンとの国際親善試合で2得点したFW岩渕真奈(24=INAC神戸)ら核となるメンバーは揃っており、なでしこジャパンの“現在地”も明確になる。

 昨年4月に就任してから初の公式戦となる高倉麻子監督(49)は「攻守ともにアグレッシブに戦って優勝を目指していきたい」と意気込んだが、対戦国の状況をつかみきれないのが現状だ。指揮官は「変わっているチームもあってわかりにくいところもある。韓国は大きくメンバーが変わらず、一つずつ積み上げている印象。中国は監督が代わった情報が入って未知数な部分がある」と厳しい表情で語った。

 ベールに包まれた北朝鮮については「(来年4月のフランス女子)W杯予選に出場してこないのでどのようなチームをつくっているのかわからない。若手中心なのか今までのメンバーなのか読めないが、攻守ともに力強いサッカーをしてくると思う」。相手の情報に乏しい状況では、事前対策にも限界があるだけに、不安を抱えたまま大会に臨むしかない。さらにチームの完成度も「まだまだ足りないことが多い」と手厳しかった。

 今後の試金石となる大会で高倉ジャパンは逆境をはね返せるのか。