日本代表は12月に東アジア王者を決めるE―1選手権に臨む。今回は海外組を招集できないため、国内組にとってはロシアW杯メンバー入りに向けて最後のアピールの機会になるが、窮地のバヒド・ハリルホジッチ監督(65)は、どんなメンバーを選出するのか。

 攻撃陣で代表入りを狙うメンバーも多士済々だ。注目はFWハーフナー・マイク(30=神戸)だ。今夏にオランダ1部デンハーグからJリーグに電撃復帰。周囲との連係を深めており、調子を取り戻しつつある。ハリルホジッチ監督は2016年3月のロシアW杯アジア2次予選で招集し「身長(194センチ)のある選手で、高さを生かしたヘディングは特に興味深い」と期待しており、世界と渡り合う武器として再招集する可能性はある。

 超大穴は元日本代表DF田中マルクス闘莉王(36)。J2京都に移籍した今季は、FWとして起用されることも多く、15ゴールと量産。空中戦とフィジカルの強さは健在な上、持ち前の強烈なリーダーシップは低迷するハリルジャパンに刺激を与えるはずだ。

 クラブでの造反騒動をきっかけに代表から遠ざかっているFW金崎夢生(28=鹿島)も好調を維持しており、招集が“解禁”されるか。

 中盤ではMF今野泰幸(34=G大阪)がハリルジャパンの“切り札”になる。若返りを図る代表から一時は遠ざかったものの、大一番となった敵地でのW杯アジア最終予選UAE戦(3月)で電撃復帰。ゴールを奪うなど攻守に大活躍し、負傷で不在だったMF長谷部誠(33=Eフランクフルト)の穴を埋めて救世主になった。欧州遠征で惨敗し、苦境に立たされる中、W杯本大会に向けて頼れる男が再び脚光を浴びそうだ。

 サイドバックではG大阪のDF初瀬亮が急成長を見せている。まだ20歳ながら名門G大阪でレギュラーに定着した注目株。攻守両面で高い評価を受ける新星だ。柏のDF小池龍太(22)も注目のサイドバック。2014年に当時JFLの山口に入団してから成り上がりを実現。スピードと正確なクロスに加えて、課題の守備面も改善し、横浜MのDF山中亮輔(24)らとともに代表入りの可能性が高まっている。