なでしこ スイスに快勝も「物足りない」試合内容にベテラン組が復帰へ意欲

2017年10月23日 16時30分

 女子サッカーの国際親善試合「MS&ADカップ」(22日、長野)で、なでしこジャパンはスイスを2―0で下した。若手の活躍で12月の東アジアE―1選手権(千葉)に希望が見えたが、高倉麻子監督(49)の評価はいまひとつ。観戦に訪れていた代表落選組にも代表復帰の期待を抱かせる結果となった。

 ベテランのMF中島依美(27=INAC神戸)と、高倉体制になってからのエースFW田中美南(23=日テレ)の得点で勝利。高倉監督は「結果として点を取るのが遅めだったが、2―0で勝ち切れたのは財産になる」と一定の評価は下したものの、今回のスイスは主力の2選手がいない“飛車角落ち”とあって「2人のエースがいたら勝てたかというと疑問が残る。まだ世界一を取るには力が足りない」と手放しで喜ぶことはなかった。

 今のなでしこジャパンに物足りなさを感じているのは、チームの黄金期を支えたベテラン勢も同じ。この日は台風21号の接近の影響で大雨が降りしきる悪条件だったが、米女子サッカーリーグのレインを退団したばかりのMF川澄奈穂美(32)をはじめ、FW安藤梢(35=浦和)、ケガで戦線離脱中のDF有吉佐織(29=日テレ)、現役復帰したGK海堀あゆみ(31=熊本)らが長野まで駆けつけた。それぞれ細かな戦評については明言を避けたが、ある関係者によると「このチームは物足りない。自分が戻ってくる場所はある」と話した選手もいたという。

 監督会見に向かう直前に川澄と対面した高倉監督は「頑張ってるね。ずっと見てるから」と握手。これまで招集歴はないが、ベテラン勢に対する信頼の大きさを示した。なでしこジャパンにはまだまだ地殻変動の可能性が残っている。