【キリンチャレンジC】窮地の香川に光は差すか

2017年10月03日 16時30分

帰国した香川(左)と久保裕也

 日本の10番に最大の試練が訪れた。キリンチャレンジカップ(6日・ニュージーランド戦=豊田、10日・ハイチ戦=日産)に臨む日本代表MF香川真司(28=ドルトムント)が2日に帰国。ロシアW杯に向けバヒド・ハリルホジッチ監督(65)が改めてカウンター戦術の重要性を訴えたことで、サッカー界からは「香川の居場所がない」と指摘されており、窮地に追い込まれている。

 今回の日本代表ではFW岡崎慎司(31=レスター)とFW本田圭佑(31=パチューカ)といった功労者がメンバーから落選。香川に対する心配の声もこれまで以上に増えている。あるJクラブ監督は「日本代表があのやり方(カウンター)をするなら、香川はヤバイんじゃないかな。だって守備ができないから…」と指摘した。

 ハリルホジッチ監督は就任直後からカウンター戦術を推し進め、W杯アジア最終予選では香川の定位置となるインサイドハーフ(攻撃的MF)に守備型のMFを配置。W杯出場を決めた8月31日のオーストラリア戦では若手のMF井手口陽介(21=G大阪)とMF山口蛍(26=C大阪)を起用し、そのスタイルを徹底してきた。

 2人ともボール奪取に定評のある選手。中盤でボールを奪って素早く敵陣に迫るという戦い方にマッチした戦略だ。しかし、香川は切れ味鋭いドリブル突破など、攻撃力に秀でる一方、守備に関してはいまひとつ。実際にW杯アジア予選でも終盤戦はベンチを温める機会が多くなった。

 そんな中、ハリルホジッチ監督は9月28日の日本代表メンバー発表会見で「ポゼッションがすべてではない」と、改めて速攻の重要性を説いた。ロシアW杯に向けた再始動戦を前に、自らのスタイルを強化する方針を披露。香川にとってはまさに正念場と言っていい。

 香川を取り巻く環境も悪化の一途をたどっている。今季は左肩の負傷で出遅れ。30日のアウクスブルク戦で華麗なループシュートを決めたものの、所属クラブで定位置をつかめていない。自身の復活へのポイントとして挙げていた欧州チャンピオンズリーグのレアル・マドリード(スペイン)戦でも出番なし。かつての輝きを取り戻せないでいる。

 今回は選出されなかったものの、指揮官が注目するMF森岡亮太(26=ワースランドべべレン)や負傷中のMF柴崎岳(25=ヘタフェ)らが虎視眈々と世代交代を狙っている状況。この2連戦で結果を残さないと、サバイバルから脱落となりかねない。

 香川は「いろいろと試したいこともある。相手どうこうではなく、自分たちがどうなのか」と話し、日本代表生き残りを誓ったが、果たして現状を打破するようなパフォーマンスを見せられるか。