【キリンチャレンジ杯】ハリル監督は人間力&宴会芸査定も

2017年10月02日 16時30分

ハリルホジッチ監督(左)は選手に厳しい言葉を投げかけた

 過酷なサバイバル競争が始まった。ロシアW杯に出場する日本代表は1日、愛知・豊田市でキリンチャレンジカップ・ニュージーランド戦(6日、豊田)に向け合宿を開始。初日は国内組9人が軽めの調整をする中、バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は過激な言葉で選手の危機感をあおったが、生き残りのカギとなるのはピッチ外で見せる“あの男”のようなコミュニケーション能力だ。

 ハリルホジッチ監督の“喝”でサバイバル合宿が幕を開けた。初日に恒例となったピッチ上でのミーティングでは、約20分にわたって選手に熱弁を振るった。

 通常は10分程度のケースが多く、異例のロング演説。そこで語られたのは「(Jリーグの)前節はここにいる全員が良くなかった」「他にも良い選手はいっぱいいるぞ!」という猛烈なゲキだった。

 初招集のDF車屋紳太郎(25=川崎)が「緊張感はすごく感じた」と語るほどのピリピリムードとなったが、ここまで指揮官が鬼気迫る表情を見せたのには理由がある。かねて「朝に『おはようございます』と言っただけで、それ以降一日中何も言葉を発しない選手もいる。どんどん自分を見せないといけない」と指揮官が話していたように、“おとなしい”選手が増えていることに危機感を持っているのだ。

 ハリルホジッチ監督は、どんな場面でも、どんな相手に対しても臆せず自己主張できる“人間力”があってこそ、大舞台で実力を発揮できるという信念がある。実際、これまで代表を支えてきた主将のMF長谷部誠(33=Eフランクフルト)やFW本田圭佑(31=パチューカ)らは指揮官に対して常に真っ向から意見をぶつけてきた。

 また、DF槙野智章(30=浦和)のようにプレーだけではなく、マイクパフォーマンスやふんどし芸など数々の宴会芸で自らを表現できるムードメーカーも「貴重な存在」と評価している。生き残るためにピッチ外でもアピールを続ける槙野は、若手にとって“最高の手本”になるはずだ。

 ハリルホジッチ監督が全員の顔が見えてコミュニケーションを図れるように、丸テーブルから長机に変えた食事会場などで、積極的に自分の意見を発信したり、監督に質問して意見交換ができるか。さらに士気を高める一発芸もサバイバルを制するためには重要な“査定ポイント”になるだろう。

 宿舎でのアピールに向けイレブンもヤル気満々。車屋が「(欧州組など)いろんな選手と話すことも大事。サッカー以外のことも話せれば」と言えば、DF昌子源(24=鹿島)も「目に見えないバトルとか、和気あいあいやっている中でも(ライバル心は)ある」と強い意識を示していた。

 ロシアW杯に向け一瞬たりとも気を抜けない過酷な合宿となるのは間違いない。