サッカー東京五輪監督が一本化に至らない背景

2017年09月27日 16時30分

森保一氏

 日本サッカー協会は26日に都内のJFAハウスで技術委員会を開き、2020年東京五輪を指揮する、来年1月に発足予定のU―21日本代表監督の人選について議論した。前J1広島監督の森保一氏(49)が最有力候補になったが、最終決定には至らず。その背景には候補者たちの“モテモテぶり”が関係している。

 会議後に取材に応じた西野朗技術委員長(62)は、監督の資質として「若手に対する指導力や、トップチームでの実績」を挙げたが「決まるところまではいっていない。報道されている方の名前は出た。数名は名前は挙がった」と説明。森保氏が最有力候補だが、今季限りでG大阪を退団する長谷川健太監督(52)の可能性も残されている。

 人選は最終段階としつつも「一人ではない」と一本化には至っていない模様。「できるだけ早い段階で決めたい。スタッフの人選もあるし。急がなきゃいけない」と早急に交渉を進める構えだ。最終的な人選と今後の交渉は西野委員長に一任され、10月12日の理事会での承認を目指す。

 一方で、技術委員からは有力候補以外の指導者を推す声も。「一度五輪の舞台を経験した方もいいんじゃないかとか。(ロンドン五輪代表監督の)関塚(隆氏=56)とか(北京五輪代表監督の)反町(康治氏=53、J2松本監督)とか私の名前も挙がったりした」と西野委員長。1996年アトランタ五輪で日本を率いてブラジル撃破の立役者となった自身を含め、五輪監督経験者の再登板を求める仰天プランまで飛び出した。

 監督の選任がすんなり確定しないのは、有力候補が引く手あまたという事情も絡む。森保氏や長谷川氏は日本屈指の指導者で、2人とも浦和やFC東京などJリーグのビッグクラブが次期監督候補としてリストアップ。しかも、五輪監督を大きく上回る破格の年俸も用意されている。候補者側も将来のキャリアを見据えて選択肢を慎重に見極めている状況なのだ。

 地元開催でメダル獲得が義務付けられた東京五輪監督の人選だけに、一筋縄ではいかない。