リーズ移籍浮上 G大阪・井手口に不安

2017年09月19日 16時30分

G大阪では遠藤以上の存在感を見せる井手口。海外移籍はプラスに働くか

 ハリルジャパン期待の有望株の行く末は――。日本代表MF井手口陽介(21=G大阪)が、イングランド・チャンピオンシップ(2部相当)のリーズからオファーを受けて注目を集めている。早ければ今冬にも移籍が成立する見込みだが、労働許可証の問題もあり他クラブへ即レンタルされる可能性も浮上。だが、リーズが持つ“ネットワーク”に一抹の不安もあるだけに、日本代表にとっても悩ましい問題となりそうだ。

 6大会連続のW杯出場を決めた8月31日のオーストラリア戦で試合を決定づけるゴールを奪い、一躍脚光を浴びている井手口。ハリルジャパンの新星として欧州にもその名をとどろかせ、リーズから正式オファーが届いた。

 現在は2部のリーズだが、かつてはプレミアリーグと呼ばれる前の時代を含め、1部で3度のリーグ優勝を誇る名門。近年は世界各国から有望な若手を補強し、7月には元日本代表の藤田俊哉氏(45)がアジア圏の補強担当者として契約するなど日本との関わりを強めている。そこで急成長を遂げる井手口に白羽の矢が立ったわけだが、冬にリーズへの移籍が決まってもそのままクラブにとどまれるかは微妙な状況だ。

 イングランドでプレーするには労働許可証が必要となるが、発行において日本選手の場合だと、過去2年間の代表の国際Aマッチに75%以上出場などの条件がある。特例措置もあるとはいえ、現在20%の井手口にとってハードルが高いことは間違いない。

 欧州サッカー事情に詳しい関係者は「おそらく労働許可証は下りないのではないか。そうなるとFW浅野(拓磨=22、シュツットガルト)のようにレンタルされるだろうが、どこに行くかはクラブのコネクションによる。今のリーズがどこまで井手口に合う場所を選べるか…」と話す。

 昨年同じイングランドでプレミアリーグの名門アーセナルに入団した浅野も労働許可証を取得できず、当時ドイツ2部のシュツットガルトに期限付き移籍。かつてはFW宮市亮(24=ザンクトパウリ)も同じパターンでオランダ1部フェイエノールトへ渡った。アーセナルの場合は欧州屈指の強豪で各国クラブに強力なパイプがあり、レンタル移籍の選択肢も幅が広いため、選手が難色を示すようなこともなかった。

 しかしリーズは“2部暮らし”が長く、現在の強化体制に不安を指摘する声もある。アジアから来た未知数の若手に対して、魅力的なレンタル先を探せるかについては疑問が残る。

 バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は「クラブでの出場機会」を最重要視している。Jで順調に力を伸ばしてきた井手口だが、実際にプレーする新天地がどこになるかが今後の成長のカギとなりそうだ。