鵬翔 遠征費底つき…募金活動

2013年01月15日 10時50分

 まさかの順延も鵬翔イレブンはポジティブ志向で初Vを目指す。

 14日に予定されていた第91回全国高校サッカー選手権決勝の鵬翔(宮崎)対京都橘(京都)戦(国立)が降雪のため中止になり、試合は19日へ順延されることが決まった。

 この日の首都圏の大雪により、国立競技場のグラウンドも白一色に。250人態勢で雪かきが行われたが、交通の混乱により足止めされる観客側の事情も考慮して、主催者側は中止を決断した。

 全国高校体育連盟の横田智雄サッカー専門部長は「決勝の重みを考えた」と両校優勝にせず、19日に試合を順延することを発表。悪天候による順延は首都圏開催となった第55回大会以来初で、試合の順延自体も昭和天皇崩御により準決勝と決勝が延期された1988年度以来となった。

 この決定に鵬翔の松崎博美監督は「複雑な心境です。新人戦も始まるし、この間の調整は難しい」と険しい表情。遠征費が底をつき募金活動をするほど資金が切迫しており、鵬翔にとってはさらに厳しい状況になった。

 しかしイレブンはあくまで前を向く。司令塔のFW北村知也(3年)は「両校優勝にならなくてよかった。移動も慣れてきたし大丈夫です」と再び東京—宮崎間の長距離往復を強いられることにも涼しい顔。MF小原裕哉(2年)も「延びればエースの中浜さんも良くなる」と、左膝半月板の故障で限定出場が続くMF中浜健太(3年)の状態アップというプラス面を指摘する。当の中浜も「雪だったら嫌だった。ドリブルの感覚を取り戻したい」と調整期間を利用して完全復活をもくろむ。

 神懸かり的な躍進を続ける奇跡のイレブン。順延という異例の事態もプラス材料に変え、宮崎県勢初Vの快挙を果たす。