日本サッカー協会の岡田武史副会長(61)が、日本代表FW本田圭佑(31=パチューカ)に向けられている“不要論”について独自の見解を示した。

 11日に都内で取材に応じた岡田副会長は、6大会連続のW杯出場を決めた日本代表について「決まってホッとした。素晴らしい。みんなが勝ちたいとひたむきに戦っていた」とオーストラリア戦での戦いぶりを称賛。W杯予選を通じてバヒド・ハリルホジッチ監督(65)の采配には常に賛否があったが「まあ、いろんな世代交代とかも考えながらやっているのかな。実際、結果を出したからね」と代表監督の“先輩”の立場から一定の評価を与えた。

 また、10年南アフリカW杯でエースに抜てきした“愛弟子”の本田の苦境にはこう言及した。

「自分のチームで試合に出ていなかったら評価はできない。ある程度出なかったら“試合スピード”もあるし。ブランクが大きい。1年近くあまり試合に出ていない」

 現状では厳しいとの見立て。それでも「自分のクラブで慣れてきて本来のプレーができれば必要になるんじゃないか。間違いなく言えるのは、経験のあるやつも若い力も要る。どちらかだけでは(W杯は)戦えない」とベテランの必要性を力説した。

 南ア大会では本田ら若手を登用する一方で、MF中村俊輔(39=磐田)ら後方支援にまわったベテラン組の働きも融合させて16強に進出。その経験から本田の復活にも期待を寄せた。