【欧州CL展望】PSGの600億円トリオは輝けるか

2017年09月12日 16時30分

金満クラブの欧州制覇なるか?左からネイマール、エムバペ、カバーニ(ロイター)

 カネでタイトルは買えるのか――。サッカーの欧州チャンピオンズリーグ(CL)2017―18シーズンは12日(日本時間13日)に1次リーグが開幕する。最大の注目は巨額投資でブラジル代表FWネイマール(25)ら豪華戦力を揃えたパリ・サンジェルマン(PSG、フランス)。これまで8強の壁を突破できなかったクラブが一気に頂点に立つことはできるのか。昨季、2連覇を達成したレアル・マドリード、ネイマールを奪われたバルセロナの「スペイン2強」が阻止するのか。ロシアW杯イヤーとなる大会の展望を占った。

 今季の欧州サッカー界はPSGを中心に動いていると言っても過言ではない。8月に史上最高額の移籍金となる2億2200万ユーロ(約288億円)でネイマールをバルセロナから獲得し、移籍市場が閉まる直前にフランス代表FWキリアン・エムバペ(18)もモナコから獲得。今季は期限付き移籍だが、来季に1億6600万ポンド(約237億円)を支払う予定だ。

 すでにチームには2013年に5500万ポンド(約79億円)の移籍金で加入したウルグアイ代表FWエディンソン・カバーニ(30)もおり、このトリオで構成される3トップの価値は、単純計算で600億円を超える。11年に就任し、潤沢な資金力を誇るカタール人のアルヘライフィ会長が、ビッグタイトル獲得に向けて本気を出した格好だ。

 PSGのなりふり構わぬやり方は欧州の移籍市場の金銭感覚を破壊。欧州の中でも辛口で知られる英国メディアからは「PSGのせいで実力以上の価値をつけられてしまった選手が続出した」と嘆きともとれる意見も出ている。

 そんな批判が渦巻く中でもPSGは国内リーグで開幕5連勝。8日には日本代表GK川島永嗣(34)が守護神を務めるメスに5―1で圧勝した。移籍初戦となったエムバペが1得点を挙げ、ネイマールは1得点1アシスト。カバーニが2得点と期待通りの破壊力を見せ、ウナイ・エメリ監督(45)も「エムバペの得点が決定的だった。いい試合ができた」と戦力のフィットに手応えをつかんだ。

 とはいえ、PSGはこれまで欧州CLの舞台でまったく輝くことができていない。12―13シーズンから4季連続準々決勝で敗退。昨季は決勝トーナメント1回戦第1戦でバルセロナに4―0で完勝したが、敵地に乗り込んだ第2戦で1―6と歴史に残る大敗を喫して大会を去った。欧州のメディアからは「カネでビッグイヤー(欧州CLのトロフィーの愛称)は買えない」と中東のオイルマネーに否定的な論調を並べられた。

 PSGには強力3トップ以外にも各ポジションに各国の代表クラスが並ぶだけに、連動したサッカーができるかが最大のカギ。CL優勝5回を誇るバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)と同居するB組を突破し、勝負弱いというレッテルをはがすことはできるのか。