【ロシアW杯アジア最終予選】豪州戦 本田&香川ベンチ外も

2017年08月25日 16時30分

強い口調で危機感を表現したハリルホジッチ監督

 指揮官の迷いか、それとも大胆采配の序章か。日本サッカー協会は24日、ロシアW杯アジア最終予選オーストラリア戦(31日、埼玉)及びサウジアラビア戦(9月5日、ジッダ)に臨む日本代表メンバー27人を発表した。バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は負傷明けのFW大迫勇也(27=ケルン)をはじめ、予選で最多の選手を招集するなど不安が浮き彫りになるメンバー構成。コンディション面に不安を抱えるFW本田圭佑(31=パチューカ)とMF香川真司(28=ドルトムント)も安泰ではなく、揃って大一番から消える可能性も出てきた。

 W杯切符がかかる天王山に向け、メンバー選考でまたも“ハリル流サプライズ”が待っていた。選手の顔ぶれ自体は初選出もなく順当と言えるが、問題はその人数。試合でベンチ入りできる規定の23人を大きく上回る、大量27人の招集に踏み切ったのだ。

 故障者続出の状況を受けて不測の事態に備えるためだが、ハリルホジッチ監督はその理由をこう補足した。

「ケガ人を含め今回なぜこんなにたくさん選手を呼んだのか。選手によってはこれが最後の予選かもしれない。彼らの意欲は強く感じる。その意欲を感じるからこそ、落ち着いて試合の準備をしたい。アシスタントコーチには、若い選手に声をかけて勇気づけてほしいと言っている。そういう形で進めていきたい」

 慎重に言葉を選んでいるものの、実情はコンディションが整っていないベテランが多いことへの嘆き。それに代わる若手の抜てきを示唆したことにほかならない。

 状態が不安視される選手の代表格が本田と香川だ。

 本田は右ふくらはぎ痛で新天地でのデビューが遅れ、ようやく出場したのが22日のベラクルス戦。ゴールこそ決めたが動きは鈍く、スピードも運動量も明らかに不足。移籍前の昨季はACミラン(イタリア)での出場機会がほとんどなく、実戦での体力面には大きな不安を残す。本田自身も試合後に「もう少しコンディションを上げないといけない」と語っている。

 香川も6月のシリア戦で負った左肩脱臼の回復が遅れ、ようやく実戦復帰した19日のボルフスブルク戦でもプレーしたのはわずか4分。最終予選を戦うのに万全でないのは明らかだ。

 ハリルホジッチ監督は香川について「出場時間は少ないが今回呼んだ。彼の状態を直接見て、どういうふうにするのか決めたい」とし、本田に対しても「たくさんの試合をプレーしているわけではない。真司と同じように直接チェックして、どのような役割を与えるか考えたい」と、ともに慎重な言い回し。「ハイレベルなプレーに必要なのはフィジカルコンディションだ。全員がやらなければいけないことはたくさん。そして走ることだ」とも強調し、スタメンはもちろんベンチ入りメンバーからも外れる可能性が出てきた。

 本田が入るFW枠には大量9人を招集し、香川の代役候補にはMF柴崎岳(25=ヘタフェ)やMF小林祐希(25=ヘーレンフェイン)ら絶好調の若手を揃えた。「その時点でベストの選手を使うのが私のやり方。何が起こってもおかしくない」と指揮官は不敵に予告する。6大会連続のW杯出場が決まる瞬間、日本を支え続けたダブルエースがベンチ外という衝撃の展開も、決してない話ではない。