香川の運命を変えた森本とカズ

2013年01月14日 11時00分

香川真司〜ザックジャパン10番の原点〜(4)

 日本代表MF香川真司(23=マンチェスター・ユナイテッド)は小学6年時に所属した神戸NKで大きな成長を遂げた。その理由について大木宏之代表は「やっぱり森本でしょう」とJリーグ最年少出場記録を持つ怪物FW森本貴幸(24=カターニャ)の存在を挙げた。

 全国の強豪クラブが集まる浜松JC杯に神戸市選抜の一員として出場した香川は、初戦で森本を擁する東京Vジュニアユースと対戦。当時から森本の名はサッカー関係者の間で広く知れ渡っており、大会でも注目の存在。当然この試合も東京Vの下馬評が高かった。

 富沢尚史コーチは「相手はこっちをなめていた。真司はかなり気合が入っていた」と明かすように、香川は森本への対抗心をむき出しで試合に臨み、攻守にフル回転。3ー2とチームを勝利に導いた。しかも、森本とマッチアップしたことで、怪物と呼ばれる実力を体感し「一目置く存在」になったという。 

 森本との対戦以降は今まで以上に熱心に練習に取り組み、さらにレベルアップした。また、森本とプライベートでも親交を深め、現在もお互いの家を行き来するなど、盟友関係にあるという。

 もう一人、香川の運命を変えたのはキング・カズこと元日本代表FW三浦知良(45=J2横浜FC)だった。「(神戸)大震災の後に、真司の小学校のサッカー教室に来た。カズのことは本当に尊敬していて、当時からプレーの映像もよく見ていました」(大木代表)と香川はキングに心酔。得意技のシザースなどを熱心に練習していたという。

 香川は小学生のころから、うどん好きだった。「おじいさんがうどんの店をやっていて『極楽うどん』というのがありまして…」(富沢コーチ)と物心ついた時からの大好物。

 また「タコが大好きで回転ずしではいつも何皿も頼んでいた」(同)と兵庫の名産品にも目がなかった。

“原点”から輝いていた10番は、今後どれだけ光を放つのか。注目だ。

 <終わり>