J1浦和が低迷脱出に必死だ。前半戦を終えて8勝2分け7敗の8位で29失点。23勝5分け6敗でリーグ最少28失点だった昨季と比べると、成績は悪化した。名将ミハイロ・ペトロビッチ監督(59)が「(9日の)新潟戦(埼スタ)から連勝しなければチームを去る」と口走るところまで追い詰められた。

 後半の初戦の相手、新潟はJ1で最下位とあって指揮官の“進退マッチ”の様相を呈している。さらなる危機感を持って臨むイレブンも、手をこまぬいているわけにはいかない。GK西川周作(31)は「まだ決まってないけど(主将の)MF阿部(勇樹=35)選手と『スタジアムに入る服を一緒にしようか』という話をした」と語った。

 アウェー戦の遠征時には、イレブンやスタッフは揃いのスーツで移動する。ホーム開催でスタジアムに来るときにはクラブのロゴが入ったTシャツやポロシャツなどで、何を着るかは選手個人の判断に委ねられる。だが、なかなか結果が出ない状況でチーム一丸ムードを盛り上げるために、同じウエア着用を検討しているのだ。

 また、個人それぞれで行うイメージトレーニング導入も提案されている。10番を背負うMF柏木陽介(29)は「一人ひとりが良かったときの映像を見るのもいい。ミーティングでそういう映像は見ているけど、一人ひとりでも確認した方がいい」と力説。年間勝ち点1位となった昨季や今季序盤の好調時とメンバーはほぼ変わっておらず、成績低迷はケガ人続出といった理由ではないだけに、いかに自信を回復させるかが重要だという。

 スランプから抜け出し、首位鹿島との勝ち点10差を逆転するため、これらの対策が効果を発揮するか。