昨季まで日本代表FW本田圭佑(31)の同僚だったイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマ(18)が一転、ACミランに残留することになった。地元紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」など各メディアは4日、年俸600万ユーロ(約7億7000万円)で新たに2022年夏までの5年契約を結ぶと報じた。

 ミラン下部組織出身のドンナルンマは16歳でトップデビューを果たすと、GKとして同国最年少の17歳6か月でA代表デビューを飾った超逸材。しかしミランとの契約延長交渉は金銭面で折り合わずに、ドンナルンマ側は年俸500万ユーロ(約6億4000万円)を拒否し、クラブ側は6月15日に交渉断念を発表していた。

 イタリア国内では「守銭奴」や「裏切り者」と大バッシングが吹き荒れている。U―21欧州選手権では、母国サポーターからゴール裏に偽ドル札をばらまかれ「ドラールンマ(ドルと名前をかけた言葉で金の亡者という意味で使用)」と揶揄(やゆ)される事件も起きた。

 最終的にドンナルンマはミランと再交渉を決意し、さらなる年俸アップとともに、ミランがギリシャでプレーする実兄のGKアントニオ・ドンナルンマ(26)とも破格の年俸100万ユーロ(約1億2800万円)で契約することで大筋合意した。結果として残留するものの、批判は収まるだろうか。