天皇杯2回戦が21日に各地で行われ、番狂わせが続出した。札幌が7部相当の福島県社会人リーグに属するいわきFCに敗れたのを筆頭に、J1勢では仙台、甲府、FC東京が格下相手に金星を献上した。

 中でも赤っ恥をかいたのがFC東京だ。今季は6年ぶりの優勝を目標に掲げ、この日もスタメンにはFW前田遼一(35)やDF丸山祐市(28)、MF米本拓司(26)ら日本代表経験者がズラリ。FW大久保嘉人(35)ら主力数人を温存したとは思えない豪華メンバーで臨んだ。

 しかしJ3長野を攻めあぐね、後半19分にMF中島翔哉(22)が先制ゴールを奪うも、同42分にCKから失点し、同点とされた。そのまま延長戦でも決着はつかず、PK戦では3人目のFW阿部拓馬(29)が失敗して夢はついえた。

 ホームでの大失態に選手たちは「本当にやっちゃいけない試合。恥ずかしい」(DF吉本一謙=29)とぼうぜんとするばかり。篠田善之監督(46)は「残念で情けない。サポーターの方々に申し訳ない」と険しい表情で語った。今季は大補強を敢行しながら内容の悪い試合が多く、リーグ戦でも7位と低迷。天皇杯でも早々に姿を消し窮地に追い込まれてしまった。