【前園真聖ゾノの焦点!】攻撃陣は、前半はゲームをつくれずに、攻めあぐねていました。それでも後半にFW本田圭佑(30=ACミラン)がバランスを取りながらゲームメークしたので、チームにリズムが出ていました。ホームで勝てなかったのは残念ですが、新しい選手や形をトライできましたし、収穫の多い試合でした。

 なかでもFW乾は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。パスを受けて攻撃の起点になるのはもちろん、ラストパスや相手DFを突破しシュートまで持ち込み、彼の良さが発揮されました。ゴールは奪えませんでしたが、日本の攻撃を活性化させ、指揮官に猛アピールができました。

 DF陣は課題が出ましたね。今回はDF森重真人(30=FC東京)が外れ、DF吉田とDF昌子源(24=鹿島)がセンターバックでコンビを組みましたが、昌子のミスで失点。コンビネーション面では修正が必要なものの、ラインコントロールを含め吉田がリードしていけば、バランスもよくなります。それがわかったのも収穫です。

 シリア戦では多くの選手を試し、コンディションも確認できました。本番のW杯予選イラク戦に向けていい調整になったのではないでしょうか。

 (元日本代表MF)