【韓国・大田30日発】サッカーのU―20W杯決勝トーナメント1回戦が行われ、日本はベネズエラに延長戦の末、0―1で敗れ、世界ユース選手権として行われた2003年大会以来の8強入りはならなかった。

 エースFW小川航基(19=磐田)が左ひざ前十字靱帯損傷の大ケガでチームから離脱したことで、FW岩崎悠人(18=京都)とMF高木彰人(19=G大阪)が2トップを形成。1次リーグ最終戦のイタリア戦で2得点を挙げたMF堂安律(18=G大阪)も先発メンバーに名を連ね、注目の15歳、FW久保建英(FC東京U―18)はベンチスタートとなった。

 ベネズエラは1次リーグで強豪のドイツ、メキシコを撃破。10得点、無失点とほぼ完璧な内容で勝ち上がってきたこともあって、試合開始から試合を支配した。耐えて逆襲を狙う日本は前半29分、中央やや右で得た直接FKのチャンスに堂安が左足でシュート。ボールは惜しくもクロスバーを叩いたが、39分にも左クロスから高木が左足でダイレクトシュートで相手ゴールを脅かし、得点の可能性を感じさせた。

 スコアレスで折り返した後半9分、日本はMF三好康児(20=川崎)に代え、イタリア戦で堂安の得点をアシストしたMF遠藤渓太(19=横浜M)を投入。12分には堂安のスルーパスに反応した高木がエリア内で右足シュートを放ったが、GKの好セーブで得点はならなかった。

 同18分、内山篤監督(57)は高木を下げて久保をピッチに送り出した。2トップの一角に入った久保はやや下がり目の位置でボールを受けてゲームメーク。だが、堂安とともに厳しいマークを受け、なかなかチャンスを演出できないまま時間が経過し、アディショナルタイムのCKの場面も、DF中山雄太(20=柏)のヘディングシュートが枠を捉えられず、0―0のまま延長戦に突入した。

 両チームともに決定機をつくれないまま迎えた延長前半12分、細かいパス交換で中央を突破した堂安がフリーで持ち込んだが、左足シュートは枠の上で得点ならず。逆に同後半3分、左CKをMFエレラに頭で決められ先制を許した。

 追いつきたい日本は同7分に最後のカードとしてFW田川亨介(18=鳥栖)を投入。だが前線にボールがつながらず、久保のドリブル突破も不発。ここまで無失点のベネズエラの守備を崩せず、無念のタイムアップとなった。