サッカーのベルギー1部ヘントに所属する日本代表FW久保裕也(23)が24日、帰国した。1月にスイス1部ヤングボーイズから移籍して今季通算23ゴールをマーク。欧州1部リーグで日本人選手のシーズン最多得点記録を打ち立て「今までで一番濃い1年だった」と胸を張った。

 2013年6月に欧州へ渡ってから実績を積み上げてきた。今季の急成長に日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(65)も「20ゴールというのは決定的な仕事をしている」と高評価し、ステップアップを期待した。久保自身も来季の所属について「まだ分からない」と移籍の可能性を示唆。欧州5大リーグのドイツ、イングランド、フランス、イタリア、スペインなど超一流選手が集うビッグクラブ移籍も熱望する。

 しかし、現実は厳しいようだ。海外でプレー経験のある日本代表OBは「(活躍し)マークされてもゴールを奪えるのか」と指摘。相手に研究された上でも結果を出し続けて、ようやく評価されるという。しかもベルギーは欧州5大リーグと比べると低レベルとあってなおさらなのだ。

 実際、オランダで公式戦2桁得点を記録しているFWハーフナー・マイク(30=デンハーグ)はいまだに“格上リーグ”からも声がかからないのが実情。こうしたサッカー界の現状について久保も「(ベルギーより)上のリーグでやっている人も多い。そっちのほうがすごい」と話していた。

 欧州5大リーグのビッグクラブ移籍に向け、わずか半年の実績ではクラブ側が獲得に動くにも判断材料が乏しいのも事実だ。今オフの移籍も選択肢に入る久保だが、果たして世界トップの舞台へと飛躍できるのか。