J1清水のMF金子翔太(21)が21日、2―2のドローだった川崎戦(等々力)でJリーグ通算2万ゴール目を決めた。前半14分に右クロスに合わせたメモリアル弾。金子は「素直にうれしい。いろんな方から『狙っていけ』と言われたので、自分は注目されていなかったけど、したたかに狙っていた」と笑みを浮かべた。

“2万ゴール男”をきっかけにして大ブレークを狙いたいところだが、金子には苦難の道が待っていそうだ。2005年5月8日の名古屋戦で通算1万ゴールを決めた当時G大阪のMF前田雅文氏(34=現関西大監督)は「1万ゴール男」と注目される存在となった。しかし、周囲からプレッシャーを受けて伸び悩み、12年に現役を引退した。

 そんな状況もあるだけに、チームメートのFW鄭大世(33)も金子に「メモリアルゴールを決めるより、もっともっと得点を重ねてほしい」とハッパをかける。本人も先輩ストライカーの教えを受け「これからもゴールを取り続けてチームを勝たせたい。現役を長く続けて3万ゴールも決められるようにしたい」と意気込んだ。

 今後も金子には“2万ゴール男”が付きまとう。それ以上の称号を得る選手へと成長できるか。