【イタリア・トリノ11日(日本時間12日)発】欧州チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝第1戦、バルセロナ(スペイン)はアウェーでユベントス(イタリア)に0―3で敗れた。これまで敵地で勝利したことがない苦手チームだが、バルセロナ自慢の“MSNトリオ”も不発。まさかの完敗でCLベスト4進出に暗雲が漂っている。

 欧州制覇に向け10季連続のベスト8進出を果たしたバルセロナだが、この日は序盤からユベントスの猛攻に押し込まれた。前半7分にはユベントスのFWパウロ・ディバラ(23)に決められ先制されると、22分にもディバラに得点を許した。後半は攻勢に出たものの10分に再び失点。まさかの3失点で完敗した。

 バルセロナは自慢の攻撃陣、FWリオネル・メッシ(29)、FWルイス・スアレス(30)、FWネイマール(25)の“MSNトリオ”が不発。ホーム公式戦47試合負けなしのチームを相手に完封負け。これまでユベントスの本拠地ではメッシが無得点で、チームも未勝利というデータをまたしても覆せなかった。

 今季限りでの退任が決まっているルイスエンリケ監督(46)は「前半はパリSG(フランス)との試合みたいだった。後半は互角だったが、ゴールに関しては彼らの方が上だった。まるで悪夢が続いているようだ。つまり重症だ。とても重症だ」と頭を抱えた。

 CL決勝トーナメント1回戦第1戦のパリ・サンジェルマン戦、敵地での第1戦を0―4と落としながらもホームでの2戦目にはアディショナルタイムにゴールを決めて6―1と世紀の大逆転勝利を収めた。指揮官は再び奇跡を起こせるのかとの問いに「今日は(信じるのが)いつもよりもキツい」と頭を抱えた。

 主将のMFアンドレス・イニエスタ(32)は試合後に「僕たちは特に前半がよくなかった。ユベントスはいいチームだ。キチンとできないと罰を受ける」と反省していたが、逆転でのベスト4進出についても「僕らがやるべきことをキチンとやれば、通過は不可能ではない」と前を見すえた。

 この日、累積警告で出場停止だった攻守の要MFセルジオ・ブスケツ(28)も第2戦(19日=同20日)には復帰予定。果たしてベストメンバーで2度目のミラクルを起こせるか。