J1浦和の元日本代表FW興梠慎三(30)が7日、仙台戦(埼スタ)でハットトリックを達成し、7―0の大勝に貢献した。前半20分にヘッドで先制弾を決めると、27分の2点目は右足でゴールへ流し込み、前半アディショナルタイムには冷静にPKを蹴った。

 2016年10月19日のルヴァンカップ準決勝FC東京戦以来2回目。リーグ戦ではキャリア初のハットトリックに興梠は「2点は関根(貴大=21)がいいボールを上げて決めるだけ。PKは阿部(勇樹)ちゃん(35)が譲ってくれた」と笑顔で振り返った。

 J1得点ランキングは同僚のFWラファエルシルバ(25)と並んでトップタイ。リーグ戦6試合で5得点は、自身初の得点王のタイトル奪取に向けて好スタートと言っていいが、興梠本人は課題を痛感。後半はチャンスがありながら決めきれなかったとあって「(3得点を挙げた)前半で満足してしまった。(後半は)フッと気持ちが切れたかもしれない。得点王になる人はああいうところで得点を決められるのかなと」と反省の言葉を口にした。

 J1鹿島時代の12年を含め5年連続リーグ戦2桁得点を挙げており、いつ得点王になってもおかしくないパフォーマンスを見せている。「自分の得点よりチームが勝つことを前提にやっている」と話したようにチームも暫定首位に浮上したが、得点に対する貪欲さを増した今季は初の栄冠を期待してもよさそうだ。