【W杯アジア最終予選】UAE戦へピリピリ出発のハリル“取材拒否”

2017年03月19日 16時30分

 大一番を控える日本代表バヒド・ハリルホジッチ監督(64)が早くもピリピリモードだ。ロシアW杯アジア最終予選UAE戦(23日=日本時間24日、アルアイン)に臨むハリルジャパンが18日、決戦の地へ向けて出発した。成田空港から飛び立った指揮官は、冗舌だった16日のメンバー発表会見から一転して珍しく“取材拒否”。相手の不気味な動きに、異様なまでにナーバスになっている。

 

 代表スタッフとともに成田空港の出発ロビーに現れたハリルホジッチ監督は、いつになく険しい表情。報道陣の問いかけにも「今日はすいません」とだけ言い残し、機上の人となった。日本サッカー協会関係者が「昨日までとは全く様子が違う」と話すほど周囲を寄せ付けない緊張感を漂わせ、UAEとの決戦に向けて戦闘モード全開だ。

 

 指揮官がここまで神経をとがらせる理由は、UAE側の不気味な動きにある。通常は代表戦が開催されないアルアインに会場を変更したように、相手はすでに揺さぶりをかけているが、さらに今回の一戦に臨むメンバー選考でも仕掛けてきた。

 

「強力なメンバーを揃えてきたようだ」と協会関係者が警戒を強めるのも無理はない。UAEは前回日本と対戦した昨年9月のメンバーから8人が入れ替わっているが、問題はその面々だ。

 

 終盤に投入する“ジョーカー”としてMFモハメド・アブドゥルラフマン(28=アルアイン)を招集したが、怖いのはプレーだけではない。前回の対戦でハリルジャパンを子供扱いした日本キラーのMFオマル・アブドゥルラフマン(25=同)の兄でもあり、ピッチ内外でエースをサポートする態勢を整えてきたのだ。

 

 またFWイスマイル・マタル(33=アルワハダ)はUAEの国民的英雄。大ベテランを迎えることでチームの士気は上がっており、大一番で精神的支柱になることが期待されている。何より日本にとって不気味なのは、マタルが前日本代表監督のハビエル・アギーレ氏(58)の愛弟子であることだ。所属するアルワハダで指揮官とエースとして強固な信頼関係を築いており、日本代表選手の情報も当然手に入れているだろう。

 

 さらにリオ世代の代表で10番を背負った“オマル2世”のFWハルファン・ムバラク(21=アルジャジーラ)は欧州クラブも注目する若手有望株。これらの選手はいずれも攻撃陣だが、対する日本の守備陣には不安も多い。クラブで出場機会が少ないDF長友佑都(30=インテル)が狙われる恐れがあり、DF吉田麻也(28=サウサンプトン)も中東アウェーではスピード負けする。不気味さを増したUAEはハリルホジッチ監督の悩みをさらに大きくしそうだ。