J2横浜FCの元日本代表FW三浦知良(49)が8日、キャンプ地の宮崎でJ1C大阪との練習試合に先発出場した。50歳の誕生日となる26日のJ2開幕戦(対松本)に向けて順調をアピールしたいところだったが、相手選手との接触プレーで左足親指を負傷して前半のみで退いた。今後の状態が不安視される一方、シーズン中の負傷リスクを避けるために“ホーム限定起用プラン”が急浮上している。

 カズは、日本代表MF清武弘嗣(27)が復帰したC大阪との練習試合2本目に2トップの一角として先発。しかし相手選手と接触した際、左足親指を痛めて予定より早く、前半のみで交代し「接触で左足の親指を切って打撲があった。交代は残念」と説明した。

 試合後は足を引きずることもなく、自らC大阪ベンチに歩み寄った。清武をはじめ尹晶煥監督(43)やFW柿谷曜一朗(27)、日本代表MF山口蛍(26)らに声をかけて回ると、そのまま清武と柿谷を連れて報道陣の前に進み出て、スリーショット撮影の場をセッティング。旺盛なサービス精神を見せた。

 ケガは重傷ではなさそうだが、今後は患部の様子を見ながら適切に対応していく構え。開幕戦出場への影響も懸念される一方で、カズやチーム側が最も恐れているのは負傷による長期離脱だ。いかにケガをしないでフルシーズンを戦えるか。そのバックアップ態勢づくりが大事になってくる。

 横浜FCの中田仁司監督(55)は「全部(の試合に)出るのは無理。いい状態で試合に臨めるようにしていきたい」と話しているが、カズと親交のある日本代表OBは「ケガをしないように、試合数を絞るほうがいい。ホーム限定とかにするのがいいんじゃないか」と指摘した。

 シーズン開幕に向けて中田監督はカズ本人と話し合いながら起用法などを決める方針。とはいえ、ホーム限定起用は現実的な戦略だ。アウェーでの試合は守備的な戦いになることが多い。カズの持ち味である決定力を生かしつつ、肉体への負担を減らすにはホームゲームに専念させることがベストというわけだ。

 11日に予定されている元日本代表監督の岡田武史氏(60=日本サッカー協会副会長)がオーナーを務めるFC今治(JFL)との練習試合への出場は微妙なところだが、50歳のシーズンは“ホーム限定”で大暴れとなるか。