メダリスト走法を注入で女王復権だ。合宿中のなでしこジャパン候補は23日、北京五輪陸上男子400メートルリレー銅メダルの朝原宣治氏(44)を臨時講師に招いた。スピードやフィジカルの向上が目的で、効率の良い走法や体全体のバランス感覚を養うストレッチなど約2時間にわたって指導を受けた。
日本の陸上男子短距離で史上初の五輪メダルを獲得した大物の“招聘”は、以前から高倉麻子監督(48)と家族ぐるみで親交が深いことにより実現。指揮官は「スピード、パワー、体の使い方、メンタルの部分で、選手の取り組みが変わればいい。『日本はフィジカルが弱い』ともう言われたくない。米国の速いプレーにぶっちぎられることがなくなる」と日本の弱点克服につながると力説した。
指導を終えた朝原氏は「どのような走りが効率が良いのか基礎づくりをした。複雑な動きは陸上選手よりできている。続けていくことが大事」とイレブンの潜在能力に太鼓判。DF有吉佐織(29=日テレ)も「きっと成果につながる」と大きな手応えを感じている。
2019年フランスW杯、20年東京五輪に向けて“朝原メソッド”が、なでしこ再建の切り札になりそうだ。