サッカー日本代表ロシア杯に大きな壁 建設費高騰でトレセン計画に遅れ

2017年01月20日 17時00分

 日本サッカー協会が計画を進めてきた「JFAナショナルフットボールセンター(仮称)」の建設が大幅に遅れていることが明らかになった。19日の理事会後に会見した岩上和道事務総長(64)は「当初のタイミングより遅れていることは事実」と認めた。

 同センターは日本代表の強化を目的とし、医療や情報分析、各種研修などを行う設備を有する“日本サッカーの拠点”を目指し、協会設立100周年の記念事業としてスタート。2015年9月に協会は千葉県と、同県立幕張海浜公園内に施設設置に向けた相互協力の基本協定を締結。日本代表が出場を狙う18年6月開幕のロシアW杯前の竣工を目指していた。

 しかし、岩上事務総長は「皆さんご存じの通り建設費の高騰もあり、金額面などで当初の見積もりから乖離が出てきた。コストダウンをどこまでできるかなど、検討中だ」と説明。同センターを拠点にしてハリルジャパンがロシアW杯に臨む青写真は絶望的となった。

 岩上事務総長が計画遅れの主因に挙げた“建設費の高騰”といえば、東京五輪を巡る一連の問題と重なる。一時は試算が3000億円を超えるなど、莫大な総工費に非難が集中した新国立競技場や、昨夏に就任した小池百合子東京都知事(64)が建設見直しを求めて大きな話題を呼んだ海の森水上競技場、有明アリーナ、オリンピックアクアティクスセンターなどの問題も原因は同じだ。

 国や都が知恵を絞り出してもなかなか解決できなかった難題に、サッカー協会はどう対処するのか。サッカー界の“悲願”の前に大きな壁が立ちはだかっている。