
日本サッカー協会は18日、日本代表が臨むロシアW杯アジア最終予選UAE戦(3月23日)の試合会場が、アルアインのハッザーア・ビン・ザーイドスタジアムに決定したと発表した。
UAEが国際試合を行う地は、大都市のアブダビやドバイが通例。日本が前回UAEとアウェーで戦った1997年9月19日のフランスW杯アジア最終予選(0―0の引き分け)、今回のW杯最終予選もこれまで戦った3試合は全て首都のアブダビで開催している。
しかしUAEは日本戦に向けて小都市で収容人数も約2万5000人と少ないアルアインのスタジアムに変更したが、これにはある思惑が絡んでいる。中東事情に詳しいJクラブ関係者は「(UAEクラブの)アルアインの本拠地ということが関係しているのでは。代表に多くの選手がいるし、あの10番もそう。そういう選手が力を発揮しやすい環境ということだろう」と指摘する。
UAE1部のアルアインは昨年のアジアチャンピオンズリーグ(ACL)で準優勝した同国屈指の強豪。ライバルのアルアハリとともに、多くの選手を代表に送り込んでいるが、特にアルアイン勢が強さを発揮したのが昨年9月のW杯予選日本戦。スタメンの11人中6人を占めて敵地で勝利をもぎ取った。
UAEの10番を背負った司令塔MFオマル・アブドゥルラフマン(25)を中心としたテクニックとパス回し重視のシフトが奏功したが、そのアルアイン勢が再び日本戦でハイパフォーマンスを見せられるようにとの狙いで、同クラブの本拠地が選択されたのだ。
アウェーUAE戦は日本にとって最終予選の行方を左右する大一番。バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は「3月にはやり返したい」と意気込むが、厳しい戦いが待ち受けていそうだ。