日本代表MF清武弘嗣(27=セビリア)が苦悩を深めている。

 冬の移籍市場で放出が噂される清武は、ますます苦しい立場になり、今後はベンチ入りすら危ぶまれる状況だ。すでにバレンシア(スペイン)へのレンタル移籍や、同FW原口元気(25)が所属するヘルタ(ドイツ)入りが浮上している。

 本人は昨年末に一時帰国した際に「ゆっくり考えたい」と話した。今後の道を模索する中、公認資格を持つ選手代理人は「このままセビリアにいても出番は保証されないだろうけど、CL(欧州チャンピオンズリーグ)で勝ち上がったから、本人も悩ましいんじゃないか。簡単に出られる大会じゃないし、賞金も大きい。それを捨てられるか」と、清武の心境を推測した。

 CLは世界最高峰の舞台であり、清武が昨夏にセビリア移籍を決めたのも同大会への参加が大きな要因だった。チームは決勝トーナメント進出を決め、状態もいいことから欧州制覇の可能性もある。国内リーグも2位で優勝を狙える位置にいる。出場機会は少なくても“歴史的瞬間”に立ち会える可能性があるのだ。

 こうした状況から、仮に1月の移籍市場で好条件のオファーが届いても簡単には決断できないというわけ。しかもチームが勝ち進めば、高額なボーナスを受け取れる。果たして、清武はどんな結論を下すのか。