清武 今冬レンタル移籍へ 名門バレンシアも興味

2016年11月30日 11時00分

構想外の危機にある清武(左)は来年1月にレンタル移籍か(ロイター)

 放出候補の日本代表MF清武弘嗣(27)が意外なモテモテぶりだ。日本代表では存在感を増す一方で、所属のスペイン1部リーグ・セビリアでは出番がなく、構想外の危機に陥っている。セビリアは“外国人枠”を空けるために来年1月の移籍市場で清武の放出を検討するが、同リーグの名門バレンシアをはじめ下位クラブが“残留請負人”として日本の司令塔に強い関心を示しているのだ。

 

 清武はホルヘ・サンパオリ監督(56)のもとで戦力外同然の扱いを受けている。日本代表の一員として臨んだ15日のW杯アジア最終予選サウジアラビア戦で活躍し、クラブに戻った後も公式戦2試合連続で出番なし。26日のバレンシア戦でようやく後半開始から途中出場したが無得点でアピールできず、厳しい状況が続いている。

 

 28日現在、スペイン2強に次ぐ3位と堂々の優勝争いを展開するセビリアは、冬の移籍市場でストライカーの獲得を狙っている。

 

 筆頭候補に挙がるコロンビア代表FWカルロス・バッカ(30=ACミラン)は26日にセビリアの試合をスタジアムで観戦し、相思相愛ぶりが現地メディアで一斉に報じられた。そのバッカ獲得のためにセビリアは外国人枠(EU圏外枠)を空けなければならない。つまり試合に出ていない清武が放出対象となっているのだ。

 

 クラブ側はスペインでのプレーにこだわる清武の意思もくんで、国内クラブを中心にレンタル移籍先を模索。セビリアの地元テレビ局「カナル・スール」はデポルティボが獲得候補に挙げていると報じた。同クラブは現在リーグ17位と降格圏(18位以下)目前とあって、チーム再建の切り札として清武に興味を示しているという。

 

 また、欧州事情に詳しいJクラブ強化担当者は「清武は結果が出ていないが、実力そのものの評価はスペインでもいまだに高い。環境が変われば、という面があるから、特に下位チームなどは動くのではないか」と指摘。11位エスパニョールや19位オサスナは、前日本代表監督ハビエル・アギーレ氏(57)から情報を得て、清武獲りを検討している模様だ。

 

 中でも日本人司令塔に注目しているのは名門バレンシアだ。同国1部リーグで優勝6回を誇る古豪クラブだが、今季は16位に低迷している。

 

 特に攻撃陣が機能していないことが不振の一因となっているため、冬の移籍市場でテコ入れを計画しており、清武をリストアップしているという。

 

 清武にとって放出自体は不本意だろうが、シ烈な残留争いを経験すれば飛躍の大きなキッカケになるかもしれない。